キミの螺旋
ハルトと仲直りして
彼とたくさん話をして

少し彼を知る事ができたせいなのか…

最近の不安定な気分も落ち着いてきた気がする。


だから、…ってワケじゃないけど。

あたしは久しぶりに平田先生の所に行く事にした。

ホントはもっと、ちゃんと定期的に通った方がいいんだろうけど。

家出してからは全然不定期。あたしの場合は普通に生活おくれるワケだし、特に支障もないから、ついつい行かなくなっちゃうんだよね。


記憶はすぐには戻らないだろう…って気もしてるから。


特に先客がいたワケでも、予約客がいたワケでもなかったらしく
あたしはすんなりカウンセリングルームへと通された。

「凛ちゃんはいつも突然来るなぁ?たまには連絡しなさいね。でも…顔色良さそうだし、心配する程でもないか」

そう言って平田先生はいつもの優しい笑顔をあたしに向けた。

…ほっとする。

あたし、サラやミカちゃんや…藤紀、そしてハルトに出会うまでの数年間、

頼れる大人は平田先生だけだった。

「ねぇ、先生!あたし生まれて初めての彼氏が出来たの!もぉスゴく毎日が幸せって思えるんだぁ…」

「彼氏?!そう…良かったら彼の事話してくれるかな?」
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