自分という闇から救ってくれたのはあなたでした。
瑠衣side

「とりあえず、こはなにちゃんを病棟に移そうか。あんまり、身体動かしたくないから、移動用のベット手配お願いしていい?」

俺は友人の穂に頼んで移動用のベットを用意してもらうことにした。

心臓が悪いかもしれない状態で激しくのは気がひける。

「わかった!すぐ持ってくる!」

そう言ってすぐ診察室を出て行った。

「こはなちゃん。大丈夫だよ。今は何も考えずにゆっくり休んでね。」

♪♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜

電話が鳴り出した。

端末の表示を見ると相手は愛のようだ。

「もしもし?兄さん?こはなの容態は、どう?」

その問いに俺は隠すことなくそのまま現状を伝えた。

「こはなちゃんの心臓できになることがあってね。しばらく検査入院になるよ。」

愛は驚き、少しの間沈黙が続いた。

「え?何言ってるの?こはな、死ぬの?」

愛が死に敏感なのは、優しい母親の死からだった。

母親は、愛が14歳のときに、外国のボランティア活動で、銃撃に巻き込まれ、銃弾を肺に受けたのが始まりだった。



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