私はきっと、明日もあなたに逢いにいく

家も。

道も。

人も。

鮮やかさなんか欠片もない。

くすんだ景色もそこに舞い落ちる雪も、綺麗なものなんて一つもない。

「ねえ。何がくだらないの?」

声とともに知らない顔が視界を埋めた。

なんだ、こいつ。

返事なんかしないでその顔を睨みつける。

無視してるんだからどっか行ってよ。

そう目で訴える。
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