私はきっと、明日もあなたに逢いにいく
そう思うのになぜかその場を動けなかった。
私の腕を掴むそいつの手には力は全然こもっていない。
逃げるならいまなのだ。
なのにどうして?
私はそいつの腕を振り払えなかった。
少し癖のある柔らかそうな髪が吹いた風に揺れている。
色の薄い瞳でこんな私を見つめている。
抜けるように白い肌に夕陽が反射して眩しい。
「ねえ、何がくだらないの?」
まだ言ってたのか。
メニュー