私はきっと、明日もあなたに逢いにいく

この閉鎖された狭い田舎町でここのわんこの悲報はかなり話題になった。

「ここへ買い物へ来るのはあの子がいたからなのに」

「人懐っこくて静かでいい子だったわよね」

「あのわんちゃん好きだったのになー」

わんこの死を知った人々は口々にそう言っては嘆いた。

私もここのわんこは好きだった。

だからその死を知った時、本当は一人部屋で泣きたかった。

だけどー
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