私はきっと、明日もあなたに逢いにいく
はっきりと左右に、それぞれ二回ずつ。
「どうして?」
「え?理由?」
「そうだよ?だっていままでは関わりある人には片っ端から声をかけてたじゃん。
農作業をしてる年寄りにも、佐藤さんにも、私にも。
なのにどうしてここのおばあさんだけは別なの?」
「ああ、そんなこと」
言いながら朔は何度目かも分からない笑みをこぼす。
「だって僕はここのおばあさんとは話したことないもの」