私はきっと、明日もあなたに逢いにいく
だからこそ、この場所は締めにこそ相応しいと思っていた。
「やっぱりここが一番好きだ」
そう言った朔の柔らかな髪を冷たい風が弱く撫でていく。
朔はその風を楽しむように髪を抑える。
「私も好き」
その後で風は私の重い髪も撫でていく。
私はその風が持ち上げる髪を払いながら髪を梳く。
如何してなんだろう。
この世界に平等なものなんて一つもない。
ただ無意味に吹く風ですら、人によって当たり方が全然違う。