私はきっと、明日もあなたに逢いにいく
第一章 深い場所で君と
本当に嫌だ。
ただでさえ日照時間が短いのに、空には灰色の雲がどんよりと居座って、僅かな日差しすら遮っている。
くだらない。
くだらない。
くだらない。
足を交互に踏み出す度に冷たい空気が体温を奪っていく。
吐く息が白く濁る。
横から冷たい風が吹きつけてきて身震いする。
長袖のインナーにワイシャツ。
その上からカーディガンとコートを重ねて、マフラーまで巻いているのにどうしてこんなに寒いんだ。