私はきっと、明日もあなたに逢いにいく
「僕とハナは出逢うべくして出逢ったってことにしない?
つまり運命ってこと。それならいいでしょう?」
何がいいんだ。
なんの答えにもなっていない。
何をどう考えたらそんなことになるんだ。
「くだらない。私彼氏いるから」
色の薄い瞳から薄暗い境内に視線を移して冷たい地面を踏んで、だけどもう一度だけその人を振り返る。
「もう待ち伏せとかやめてよね」
一言吐き捨ててそれからまた石段へと足を向ける。
足を向けた先には私の影が真っ黒に伸びていた。