魔法使いの巫女少女Ⅰ
空の上で、慎は懐中時計をみた。
時刻は7時15分。未来との約束の時間だ。
「さて、今日もお姫様を助けに行きますか」
そう言って、慎はいつもの場所まで急降下した。そして、いつもの場所に着くときに
未来は嬉しそうに落ちていた。
「チッ!!」
いつもより、未来ははやく落ち出したことに慎は舌打ちをした。そして手をかざして言った。
「風よ!」
そう言うと、風が吹き出した。慎はその風を操って、未来の体を守った。それは未来の体が地面につく数㎝のところだった。
未来の体を地面におろし、慎は未来の側に降りてため息をした。
「はぁ~」
未来は嬉しそうに慎に笑いかけ言った。
「ふふっ♪ありがと」
「どういたしまして」
「慎はどんな時間にも助けてくれるね」
「姫様を守ることが仕事ですので」
「その呼び名はやめて。あと敬語も」
「なぜ?」
「今は、学園内でも王宮内でもないから。
Sクラスの慎と佳、舞、凜、あとオリガ。
このメンバーは私、信頼しているもの。」
未来はそう言うと、歩き出した。
そして慎も歩き出し、隣に並んで言った。
「了解」
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