生存税
「これが、契約書になります。これにサインと、口座番号を記入して頂ければ、契約完了となります。」
隼は、ごくりと唾を飲み込んだ。
頭の中には、疑問ばかり浮かんでいる。
それを解消しない限りは安易にサインはできない。しかも、口座番号なんて、悪用されたらたまったもんじゃない。
「...もし、契約しなかったらどうなるんですか。」
「その場合は早急にこの町から出て行ってもらいます。」
「え?..それは、無理ですよ!!」
そんな条件聞いてない。
もしかして、このおかげで、この町は住民が少ないのか?
「でしたら、サインお願いします。」
でも、こんな怪しい条件にサインして大丈夫なのか..?処罰って、一体...でもしなかったらこの町から追い出される。
僕は、どうしたらいいんだ。
あ...そういえば、さっきの手紙..。
「あのっ、朝手紙が届いたんですけど、それってこれと関係あったりするんですかね?」
自室に急いで戻り、朝の真っ白い紙を手に取った。