魔法科高等学校a組



*☆



「あなたには婚約者を用意しました。来週から、その方と同じ学校で魔法を学びなさい。」




「…………え。」

お祖母様の言葉が頭の中で混ざり合う。





理解できない。
そんな顔をわたしはしていたのだろう。


お祖母様は一息つき、呆れた顔をする。

そのせいで、嫌な汗が首筋を伝う。


「…なにをしているのです。榊原の家のものならばしっかりと返事をしなさい。」







「でも、転校までは…」



今の学校で十分勉強はできている。


友達だっていて楽しい毎日を送っていた。

魔法をもつものがあまりいない学校だけれど、家ではきちんと稽古をしている。



急に転校何ていうお祖母様の意図がわたしにはわからなかった。




「…返事をしなさいと言っているのです。
私に逆らうならば篠咲の名を名乗る資格はありません。」



白髪交じりの髪に今ではシワが増えてきた。


それなのに、妙な威圧感と顔の整いにまだ若さを感じる。




「…申し訳…ございませんでした。」




「わかったならいいのです。
相手は那月家の次男。申しぶんはないでしょう。」


「…次男…」

普通は長男が後継者。


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