魔法科高等学校a組
名門家の重み
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昼休みになると、千里ちゃんが私の席に来るのはもう日課みたいなもの。
「今日那月くんやすみだったよねー。」
「……そういえば。」
隣の席を無意識に見ると、いつも見える横顔はなくその先の景色がみえる。
「風邪かなぁ。そのせいで今日の女子は元気がないんだよ。」
「ははは…恐るべし那月くんだね。」
苦笑しながらも、周りの女子を見ると確かに笑顔が少ない。
まあ、王子だって言われるぐらいだしね。
「同じ寮なのに気がつかなかったなー。」
「まあ、あの人あんま人と関わらないしね。」
その後も千里ちゃんとたわいもない話を続けるが、何処か引っかかるものが頭に残っていた。
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「だから、この公式はこうなるわけ。次にこの問題は____」
数学はどの学校にもつきものだな。
まあ、違うところと言ったらチョークが浮いてることぐらい。
結局あの部屋のこともわからずじまいでほっときぱなしだし。
『十和様、十和様!』
「…せ、せしる?」
今授業中だから出てきちゃダメ。
と、小声で伝えるがそんなことどうでも良いという様子。
『十和!早く!一大事なんだから!』
ラピス?