魔法科高等学校a組
「…あっ!…那月くん来て。」
「…は?」
お願いします。
神様仏様!今回だけ!
「アパレシウム!」
強く閉じた瞼を静かに開く。
神様!
……ひ、ひらいた!
「この扉……。」
那月くんの呟きが聞こえる…けど、
「鍵もらってきました!」
は、早くしないと…
ぐいっと、手首を引っ張り扉を開ける。
少し前と変わってない階段に安心する。
「シャット!」
あの人たちに扉は見えてないはず……
どうか、見つかりませんように!
「ねぇ…この下なに?」
真剣に祈っているのに、当の本人は焦ってる表情一つない。
「書庫…かな。」
「へー、……書庫。」
ちょっ、降りてくの?
「風呂とトイレを見てこい。」
ひっ!
ドア越しに聞こえる男たちの声に、背筋が凍る。
クローゼットとか…見てないでしょうね。