魔法科高等学校a組




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「……ん、」


「那月くん、起きた?」



「………悪い。」


少し間を空けてから口を開く。

ようやく状況を把握した、という感じ。



「別に謝らなくてもいいよ!勝手に部屋に入れたのは私だし。
…だから、“ありがとう”のほうがいいな。」





「ふっ…変な奴。」


わ、わらった…笑った!

「…うん!」



少しだけど笑ったのが嬉しくて、つい力んだ言葉が出てしまう。

自分でも、頰に熱が溜まるのがわかる。


「顔真っ赤。」


「…うるさい!」









「で、何で窓の外なんかに?」


「…部屋は見張られてるみたいなんだよ。」




……状況があんまり…




「あ!もしかしてあの男達?」


「多分な。」



「那月家の人たちじゃなかったの?」



あの時言っていたことを思い出し聞いてみると、少し表情を崩す。


「…半分くらい本当。で、半分は嘘。」







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