笑って、なんて。
『今日、めっちゃ景色良い所見つけて、誰もいないから歌ったらまさかの高校生ぐらいの男の人がいてマジびびったｗ』とSNSに呟く。


すぐに何件か、いいねやリプライが届く。


また、『しかもその人最後まで歌聴いていたらしく、歌い終わった後、歌上手いねって言ってくれた。ありがたや～』と呟いた。


これも何件か、いいねやリプライが届く。


その呟きに返事をしてくれた子に返事を送る。


何件か返信した後、歌を歌いたくなったなのでパソコンで生放送を始めた。


閲覧は少ないけれど、何曲かリクエストをもらい、マイクに向かって歌う。


生放送をすることで初めてちとはという存在を知って良いと思ってくれたり。


生放送を終わるころには、9時を過ぎていて。


もうこんな時間かと思いつつお風呂に入る。


湯ぶねに浸かりながら頭の中では次は何を歌おうか考える。


今日は8月14日。もう夏休みに入っているため高校1年生の少女には毎日が暇なのだ。


誰かと遊ぶなんて、友達が一人もいない少女には縁のないこと。


だから今年の夏祭りも行かなかった。


< 6 / 30 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop