ぷりけつヒーロー 尻は地球を救う 第1話
徐々に視界が開けていき、気が付くと凜太郎はお台場のアクアシティの前にいた。周囲から人々の悲鳴と、怪人の足音が激しい揺れと共に轟音となって聞こえてくる。
辺りを見渡し、怪人を探す凜太郎。すると、自由の女神像の近くにスカイツリー方面に向けて歩く怪人の姿を見つける。体長は裕に40mは超えてそうだ。
「あ、あれが怪人か……!」
緊張と怖さで手が震える凜太郎。そこへ晋助から通信が入る。
「凜太郎君、聞こえるかね?ワシじゃ。所長の晋助じゃ。怪人はいたかね?」
「はい!今目視で確認しました!!」
「よし!ちなみに、君は格闘技の経験はあるのかね?」
「小学生の頃に空手を少しやってました……」
「おぉ!!それは心強いのう」
「三日でやめましたけど」
「前言撤回じゃ」
「す、すみません……」
「そうじゃそうじゃ。今おぬしが使える必殺技について教えておこう。今使える必殺技は2つじゃ」
「たったの2つですか!?」
「このぷりけつヒーローもまだできたてホヤホヤでの。必殺技も今はまだ2つしかないんじゃ。すまんの。んで、その必殺技なんじゃが、1つは"ヒップアタック"じゃ。これはその名の通りの技じゃ。説明はいらんじゃろう。次に"ぷりけつビーム"じゃ!」
「ぷりけつ……ビーム?」
「そうじゃ。尻から出るビームじゃな。この技はここぞ!という時に使う技じゃ。1度使えば再充填に15分はかかる。それに、多用しすぎるとエネルギーを使いすぎて変身が強制的に解けてしまうから要注意じゃ。使う時は相手に尻を向けて、技の名前を叫べば音声認識で発射される。追尾式になっとるからよっぽどのことがない限りは外れんはずじゃ!」
「分かりました!!」
「では、健闘を祈る!」
晋助との通信が切れる。深呼吸をし、心を落ち着かせる凜太郎。
「変身する時はたしか――」
周りを見渡たし、誰もいないことを確認する凜太郎。
「ぷ、ぷりけつぷりけつぷ~りぷり!」
軽快に左右に腰を振り、合言葉を言う凜太郎。すると、身体全体が白く輝きだし、怪人と同じくらいの大きさにまで巨大化していく。凜太郎の服もヒーローコスチュームへと変化する。
巨大化した凜太郎は自分の着ているコスチュームを見て愕然とした。全身桃色のコスチュームで口元は隠れており、頭の部分は尻の形をしている。ヘソの位置には大きく"ぷ"と書かれており、丸で囲まれている。そして、なぜかお尻の部分だけが丸出しの状態となっていた。
すぐさま変身装置の通信機能を使って晋助を呼び出す凜太郎。
「所長!!な、なんなんですか!!このめちゃくちゃダサいコスチュームは!!」
「何がダサいものか!!失礼な!!ぷりけつといえば"桃尻"。桃といえば"ピンク"じゃろうが!!何が気に食わんのじゃ!!」
「全部ですよ!!この"ぷ"ってなんなんですか!?屁じゃないんですから!」
「ぷりけつの"ぷ"に決まっておるじゃろうが!!」
「それに、尻の部分だけが丸出しなんですが。スースーするし、その……恥ずかしいです」
「バカモン!!ぷりけつビームは尻から出ると言ったじゃろうが!!丸出しにしとかんと上手く発射できんではないか!!それに、そんな素晴らしいぷりけつを隠すだなんてもったいないにもほどがある!!おぬしのぷりけつを皆に見せつけてやるのじゃ!!」
「見せつけたくありませんよ!!そんなもの!!」
そこに凜太郎に気づいた怪人が入りにくそうに話しかけてくる。
「あのぉ~……坊や。ちょっといいかしら?」
「なんですか!!取り込み中ですよ!!」
「あなた、私を倒しにきたヒーローさんじゃないの?あり得ないくらいダサいけど」
我に返る凜太郎。慌てて通信を切り、戦闘態勢に入る。
「で、出たな!!怪人め!!」
「そんな恰好で言われてもイマイチ感じが出ないわね。ていうか、あんたもどちらかというとちょっと怪人っぽいけど」
「う、うるさい!黙れ!!そんなことは自分が一番分かってるんだ!!」
「それになんなの?その頭についてる尻は」
「頭についてる尻?」
戦闘態勢を解き、自分の頭の部分を触る凜太郎。そこで初めて頭が尻の形になっていることに気付く。
「なんだよこれ~!!マジかよ。あのクソジジイ……!」
「その……まぁ、そのうちきっと良いことあるわよ」
「そ、そうですかね」
「そうよ」
「あ、ありがとうございます」
「じゃあね!」
「じゃあ!って違う!!ちょっと待て!!」
「ちぇっ。上手くいくと思ったんだけどなぁ」
「いくわけないだろ!!覚悟しろ!怪人め!!」
「やっぱりすんなりとは通してもらえそうにないわね」
改めて戦闘態勢に入る両者。
「なぜお前らは地球を狙うんだ!!お前らは一体何者なんだ!!答えろ!!」
「そんなこと敵にペラペラ喋るわけないじゃない。おバカさんね。でも、私の名前くらいは冥土の土産に教えてあげる。私の名前は"ボイン"よ。あなたは?」
「……けつヒーローだ」
「ゴメン。ちょっとよく聞こえなかったんだけど。もう1度聞かせてくれる?」
「ぷ、ぷりけつヒーローだ!!」
名前を聞いて、思わず吹き出してしまうボイン。
「な、なによその名前。名前までダサいのね、あなた」
笑いが止まらないボイン。
「う、うるさい!!笑うな!俺だって嫌なんだ!!こんな名前!!」
「お互い挨拶も済んだことだし、そろそろ始めましょうか。私のこの胸で永遠に眠らせてあげる」
ついボインの豊満な胸に目がいってしまう凜太郎。凜太郎の視線に気づき、薄っすら笑みを浮かべるボイン。
「どこ見てるの?エッチな坊やね」
顔を赤らめ、慌てて胸から視線を外す凜太郎。
「ち、違う!!べ、別に胸なんか見て――」
「隙ありよ!!」
素早く凜太郎の懐に飛び込み、押し倒すボイン。地響きと共に轟音が響き渡る。凜太郎はボインに馬乗りされ、動くことができない。
「し、しまった!!」
「甘いわね。坊や」
「くそ!!どけ!!」
「いやよ。どかない」
「こ、このぉ!!」
両手を前に突き出し、なんとかしてボインをどかせようと試みる凜太郎。すると、手から柔らかな感触が伝わってくる。
「やん!どこ触ってるの!?もしかして、わざと?」
悪戯っぽく笑ってみせるボイン。凜太郎は動揺して額に汗をにじませている。
「す、すみません!!そんなつもりじゃ……」
その凜太郎の様子を見て、ボインは何かに気付く。
「あなた……もしかして、童貞?おっぱい触ったのも初めてだったりして」
その言葉に思わずドキッとする凜太郎。
「どうやら図星のようね」
「そ、そんなこと……今は関係ないだろ!!」
「さぁ、それはどうかな」
一瞬にして目の前が真っ暗になる凜太郎。両手も動かすことができない。息苦しさと、顔全体に伝わる柔らかな感触、圧迫感だけが伝わってくる。一体何が起こったのか把握できず、混乱する凜太郎。
「自分が今私に何されているか、分かる?顔に私のオッパイを押し付けられているのよ。そんなにおっぱいが好きなら思う存分味あわせてあげる。死ぬまで、ね。さて、あなたは何分もつかしら」
――ダ、ダメだ!!息が、できない……!このままだと窒息させられる!!でも、なんだろう……この匂い。凄くいい匂いがする
「男のくせに女1人どかせられないの?それとも、どいてほしくないのかしら?変態ヒーローさん」
辺りを見渡し、怪人を探す凜太郎。すると、自由の女神像の近くにスカイツリー方面に向けて歩く怪人の姿を見つける。体長は裕に40mは超えてそうだ。
「あ、あれが怪人か……!」
緊張と怖さで手が震える凜太郎。そこへ晋助から通信が入る。
「凜太郎君、聞こえるかね?ワシじゃ。所長の晋助じゃ。怪人はいたかね?」
「はい!今目視で確認しました!!」
「よし!ちなみに、君は格闘技の経験はあるのかね?」
「小学生の頃に空手を少しやってました……」
「おぉ!!それは心強いのう」
「三日でやめましたけど」
「前言撤回じゃ」
「す、すみません……」
「そうじゃそうじゃ。今おぬしが使える必殺技について教えておこう。今使える必殺技は2つじゃ」
「たったの2つですか!?」
「このぷりけつヒーローもまだできたてホヤホヤでの。必殺技も今はまだ2つしかないんじゃ。すまんの。んで、その必殺技なんじゃが、1つは"ヒップアタック"じゃ。これはその名の通りの技じゃ。説明はいらんじゃろう。次に"ぷりけつビーム"じゃ!」
「ぷりけつ……ビーム?」
「そうじゃ。尻から出るビームじゃな。この技はここぞ!という時に使う技じゃ。1度使えば再充填に15分はかかる。それに、多用しすぎるとエネルギーを使いすぎて変身が強制的に解けてしまうから要注意じゃ。使う時は相手に尻を向けて、技の名前を叫べば音声認識で発射される。追尾式になっとるからよっぽどのことがない限りは外れんはずじゃ!」
「分かりました!!」
「では、健闘を祈る!」
晋助との通信が切れる。深呼吸をし、心を落ち着かせる凜太郎。
「変身する時はたしか――」
周りを見渡たし、誰もいないことを確認する凜太郎。
「ぷ、ぷりけつぷりけつぷ~りぷり!」
軽快に左右に腰を振り、合言葉を言う凜太郎。すると、身体全体が白く輝きだし、怪人と同じくらいの大きさにまで巨大化していく。凜太郎の服もヒーローコスチュームへと変化する。
巨大化した凜太郎は自分の着ているコスチュームを見て愕然とした。全身桃色のコスチュームで口元は隠れており、頭の部分は尻の形をしている。ヘソの位置には大きく"ぷ"と書かれており、丸で囲まれている。そして、なぜかお尻の部分だけが丸出しの状態となっていた。
すぐさま変身装置の通信機能を使って晋助を呼び出す凜太郎。
「所長!!な、なんなんですか!!このめちゃくちゃダサいコスチュームは!!」
「何がダサいものか!!失礼な!!ぷりけつといえば"桃尻"。桃といえば"ピンク"じゃろうが!!何が気に食わんのじゃ!!」
「全部ですよ!!この"ぷ"ってなんなんですか!?屁じゃないんですから!」
「ぷりけつの"ぷ"に決まっておるじゃろうが!!」
「それに、尻の部分だけが丸出しなんですが。スースーするし、その……恥ずかしいです」
「バカモン!!ぷりけつビームは尻から出ると言ったじゃろうが!!丸出しにしとかんと上手く発射できんではないか!!それに、そんな素晴らしいぷりけつを隠すだなんてもったいないにもほどがある!!おぬしのぷりけつを皆に見せつけてやるのじゃ!!」
「見せつけたくありませんよ!!そんなもの!!」
そこに凜太郎に気づいた怪人が入りにくそうに話しかけてくる。
「あのぉ~……坊や。ちょっといいかしら?」
「なんですか!!取り込み中ですよ!!」
「あなた、私を倒しにきたヒーローさんじゃないの?あり得ないくらいダサいけど」
我に返る凜太郎。慌てて通信を切り、戦闘態勢に入る。
「で、出たな!!怪人め!!」
「そんな恰好で言われてもイマイチ感じが出ないわね。ていうか、あんたもどちらかというとちょっと怪人っぽいけど」
「う、うるさい!黙れ!!そんなことは自分が一番分かってるんだ!!」
「それになんなの?その頭についてる尻は」
「頭についてる尻?」
戦闘態勢を解き、自分の頭の部分を触る凜太郎。そこで初めて頭が尻の形になっていることに気付く。
「なんだよこれ~!!マジかよ。あのクソジジイ……!」
「その……まぁ、そのうちきっと良いことあるわよ」
「そ、そうですかね」
「そうよ」
「あ、ありがとうございます」
「じゃあね!」
「じゃあ!って違う!!ちょっと待て!!」
「ちぇっ。上手くいくと思ったんだけどなぁ」
「いくわけないだろ!!覚悟しろ!怪人め!!」
「やっぱりすんなりとは通してもらえそうにないわね」
改めて戦闘態勢に入る両者。
「なぜお前らは地球を狙うんだ!!お前らは一体何者なんだ!!答えろ!!」
「そんなこと敵にペラペラ喋るわけないじゃない。おバカさんね。でも、私の名前くらいは冥土の土産に教えてあげる。私の名前は"ボイン"よ。あなたは?」
「……けつヒーローだ」
「ゴメン。ちょっとよく聞こえなかったんだけど。もう1度聞かせてくれる?」
「ぷ、ぷりけつヒーローだ!!」
名前を聞いて、思わず吹き出してしまうボイン。
「な、なによその名前。名前までダサいのね、あなた」
笑いが止まらないボイン。
「う、うるさい!!笑うな!俺だって嫌なんだ!!こんな名前!!」
「お互い挨拶も済んだことだし、そろそろ始めましょうか。私のこの胸で永遠に眠らせてあげる」
ついボインの豊満な胸に目がいってしまう凜太郎。凜太郎の視線に気づき、薄っすら笑みを浮かべるボイン。
「どこ見てるの?エッチな坊やね」
顔を赤らめ、慌てて胸から視線を外す凜太郎。
「ち、違う!!べ、別に胸なんか見て――」
「隙ありよ!!」
素早く凜太郎の懐に飛び込み、押し倒すボイン。地響きと共に轟音が響き渡る。凜太郎はボインに馬乗りされ、動くことができない。
「し、しまった!!」
「甘いわね。坊や」
「くそ!!どけ!!」
「いやよ。どかない」
「こ、このぉ!!」
両手を前に突き出し、なんとかしてボインをどかせようと試みる凜太郎。すると、手から柔らかな感触が伝わってくる。
「やん!どこ触ってるの!?もしかして、わざと?」
悪戯っぽく笑ってみせるボイン。凜太郎は動揺して額に汗をにじませている。
「す、すみません!!そんなつもりじゃ……」
その凜太郎の様子を見て、ボインは何かに気付く。
「あなた……もしかして、童貞?おっぱい触ったのも初めてだったりして」
その言葉に思わずドキッとする凜太郎。
「どうやら図星のようね」
「そ、そんなこと……今は関係ないだろ!!」
「さぁ、それはどうかな」
一瞬にして目の前が真っ暗になる凜太郎。両手も動かすことができない。息苦しさと、顔全体に伝わる柔らかな感触、圧迫感だけが伝わってくる。一体何が起こったのか把握できず、混乱する凜太郎。
「自分が今私に何されているか、分かる?顔に私のオッパイを押し付けられているのよ。そんなにおっぱいが好きなら思う存分味あわせてあげる。死ぬまで、ね。さて、あなたは何分もつかしら」
――ダ、ダメだ!!息が、できない……!このままだと窒息させられる!!でも、なんだろう……この匂い。凄くいい匂いがする
「男のくせに女1人どかせられないの?それとも、どいてほしくないのかしら?変態ヒーローさん」