アオハル紙飛行機
そう曖昧に濁して言えば、アオは一瞬キョトンとした後、言葉の意図を理解してにやりと唇の端を吊り上げる。綺麗な顔を無駄遣いして私に目線を合わせ、かがみ込んでくる。
『ん?何を、勘違いしてるって?』
「いやだから、いつもの、」
『いつものってなにぃー?』
「うざ」
『あ、逃げるんだ?』
思いっきり挑発するように、愉しそうに、逆撫でするような声色で微笑むアオ。その顔面にグーをめり込ませた。
『ッたあ・・・!暴力反対!』
「うざいから」
『こんな暴力女と恋人とかありえねーわ。俺は真奈美ちゃん一途だっつーの』
「・・・私だって勝部先輩しか男だと思ってないし」
ふん、とお互い距離を取って、いつもの定位置に戻る。
双眼鏡でいつも通り素敵な勝部先輩を見る。いざ声に出して勘違いされたその関係を私は言うことができないのに。
「・・・簡単に吐き捨てやがって」
アオはまるで風船ガムを噛むように簡単に、私達のそれを潰して見せた。
ジャンケンで最初に
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「チョキ」を出す奴は
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ひねくれ者
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