アオハル紙飛行機





「高校に連れて来ちゃって大丈夫?」

『うん。ミーティングだからそんなに長引かないと思うし、少しの間ここの部室に置いといてくれる?』

「いいよ。」

『ありがとう!ほんっと助かる!青井くんもごめんねー。今度風船ガム奢るから』

『あいよー』





そうして特に何も考えず2人で真琴の妹の保育園に行ったのだ。





『馬さん馬さん、どうしてそんなにお鼻が長いの?』

『え?俺馬に似てる?ショックなんだけど。馬顔って言いたいの?』

『違うよシハル〜!そこは“お前をよぉーく見るためさあ”だよ!』

『ん?赤ずきんって馬出てこなくね?それ狼じゃね?てか鼻で見るってなかなかじゃね?』





そうして現在、このざまである。アオは2人の保育園児に馬乗りされて両手をついて馬役をさせられながら保育園児に本気で聞き返す高2である。馬鹿である。




お迎えに行っただけなのに、保育園児の食いつきが良かったのと寛大な心ばかりを持ち合わせた保育士さん達によって、外遊びの間だけ私達も遊ぶことになってしまった。





自己紹介しただけで飛びつかれて遊び道具にされる私達。特にアオは顔が良いということもあって女の子達の食いつきが異様に良い。






『じゃあマコがお母さんでお父さんがシハルくんね。お姉さんがみっちゃんで弟がさとるくん。アオミちゃんは・・・犬ね!』

「え?犬!?」






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