アオハル紙飛行機

そうして、目の前で未だに涙を拭う弱々しい静川さんに本音を、そっと、静川さんに伝えたい言葉を、零す。











「静川さんはとっても優しいよ」







私の言葉に力強く横に振られる静川さんの首。信じてもらえるまで、伝えよう。何度も。言葉にしなきゃ、わかんないから。










「優しくないと落ち込んでる人は見つけられないよ」

『･･･好きな人ですから、』

「それに、相手の気持ちにそれだけ感情移入できないと、思い遣らないと、欲しい言葉なんて、絶対わからないよ。それができる静川さんはやっぱり優しいと思うな」






涙を何度か拭って、静川さんが顔を上げた。誰かを想って涙を流せる静川さんはもうそれだけで十分優しい。





私の瞳を見つめ、ふっと彼女の肩が緊張から重荷が解けたように力を抜いた。








『･･････私、がんばりたいです』

「うん！頑張ろう？」









なんとか静川さんが元気になってくれたところで、ちらりと隣のアオを見る。こいつは、きっと何か意味があって言ったはずだ。そうだ。