アオハル紙飛行機
部記録その12
他人にどうでもいいと言われた時に初めて自分のこだわりに気づく
6月といえば梅雨、それは私の天敵。それにプラスされてここ最近の私は尚更機嫌が悪い。
じめじめする湿気の高さでせっかく朝整えた髪がうねりまくるので気分は最悪。
「・・・傘、忘れた」
そんでもってお昼から降りしきる雨に、折りたたみ傘をてっきり持ってきたと思っていたのに鞄を見てみれば入っていない。これまた最悪。
「夏子、帰り傘入れて」
『忘れたの?てか、部活は行かないの?』
「いま部活の話しないで」
帰りのSHRが終わって、縋るように夏子の元に行く。部活と聞いて必然的に思い浮かぶ人物に眉間にシワを寄せて耳を塞いだ。
夏子は折りたたみ傘片手に、呆れながらそんな私に問いかける。