アオハル紙飛行機
部記録その16
夏休み明けのクラスメイトとの忘れた距離感を取り戻すのが意外と大変
夏休み明けの登校初日。その日は毎日怠惰に過ごしていた日常とは違って何処かみんな大人っぽくなっているように見えるから不思議だ。
まあ、多くは夏休みにやんちゃをして髪を染めたり恋人ができたりはたまた失恋したり、夏を楽しんだ証なのだろうが、校則違反は本日大問題なのである。
『ハル、まさか夏休みの課題終わってないよな?』
「おはよう、開口一番でそれ聞いてくるとか最低だな終わってないに決まってるでしょ」
『良かった。俺1人じゃない安心感が持てた』
まだ暑さの余韻が残る9月だが、アオはもう既に薄手のカーディガンを羽織っている。それに対して私は半袖なので、女子力高いアオに苛立って腹をパンチする。
『お前さあなんですぐ暴力に走るの言葉話せないの2歳児以下だよもうばーか』
私に殴られたお腹を痛そうに抑え込むアオ。空いた手で私の背中を思いっきり叩いてきた。それに私は逆ギレして手を伸ばしてアオのさらさらの髪の毛を引っ掴む。