アオハル紙飛行機








そうして2人の近くなった顔の距離が更に近づく────。









『おい!』
「だめ・・・!」








それはほぼ同時に降り注いだ。そうして2人の間に割って入ったのは林田くんと私。








驚く南ちゃんは林田くんを見つめていて、アオもきょとんとした顔で私を見つめた。私は慌てて立ち上がってしまった自分に訳が分からなくなりながらも椅子に座り直す。








『島田、青井と付き合ったのか?』

『い、いや・・・、』

『ちょっと来い。話がある』

『え、あの、』










堪えきれなくなったような表情のまま、真っ直ぐに南ちゃんを見つめていた林田くんの顔はよく知っている。私が勝部先輩を見つめている時の感情がリンクした。





戸惑う南ちゃんをそのまま連れて教室を出て行った林田くん。






アオは机に座ったままで、私も椅子に座ったまま。いつもなら纏うはずもない空気をほんの少し纏った沈黙が続いた。








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