アオハル紙飛行機






『1学期の1番最初の大会で長瀬が団体入りしてからです。発表があった日は、団体落とされた先輩が無視をはじめて次の日から先輩達からのいじめが始まりました』

「・・・は、何それ」

『3年の先輩が主体で、2年の先輩も3年生側についてます。俺達1年はどうすることもできなくて、』

「・・・・・・」







くしゃりと蓮見くんの顔が歪む。それはそうだ、先輩達相手に何か反抗するなんて怖いに決まっている。それが部活の先輩なら尚更。








『長瀬は俺が高校入って初めてできた友達なんです・・・、凄い良い奴なのにいじめのせいで最近は無口になっちゃったし、クラスでも部活のその影響が少なからず出てるみたいで根も葉もないことを・・・、』








思わず泣きそうになるのをグッと堪える。何もせずにただ泣くことはだめだ。それはずるい。そんなの優しさなんかじゃなくて、他人行儀な同情になってしまう気がする。





ぐっと堪える隣でアオはいつもより淡々とした顔で、全く読み取れない表情で、ただ今日は特に冷たい瞳で蓮見くんをただじっと見据えていた。









『長瀬は先輩達が卒業するまでだからって言うんですけど、前みたいに笑わないし、部活も勉強も落ちてるみたいで、だから俺・・・どうにかしたくて、』







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