アオハル紙飛行機








「蓮見くん、もうコイツは最終手段のサンドバッグにして私達でどうにかしよう」

『待って、聞き捨てならないサンドバッグって何』

「黙れ口を開くなくそサンドバッグ」







バシン、と机を叩いて怒りを顕にすればアオはソファーの肘掛に頬杖をついてスマホを未だにいじっている。こいつ本当に滅びないかなと思ってしまうほど腹が立つ。








「蓮見くん、取り敢えず明日のお昼、先輩方呼び出してフルボッコにしよう」

『えっ、そ、そんなの俺と先輩2人で・・・?』

「うん」

『そ、それはさすがに・・・、剣道部の2、3年生で15人はいるし・・・、』

「・・・・・・だ、ダイジョウブ・・・!」







引き攣り笑いをしながら親指を立てる私に白目向きそうな蓮見くん。白目伝染しそうだからやめて欲しい。






「・・・長瀬くんには・・・、」







ふと思ったことを蓮見くんに尋ねれば彼は慌てて首を横に振る。







『長瀬には言いません、アイツ、絶対止めようとするから』

「そっか、そうだね、私達だけでなんとかしよう、」








そこに空気の読まない史上最低な声がふわふわと飛んでくる。まだスマホをいじりながら。






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