アオハル紙飛行機








「(あれ、なんで、)」

『ハル、ん。』







波風立てずに終わらせたはずなのになあと思いながら首を傾げて、アオへと視線を戻す。アオは私を面倒そうに見下ろしたまま私の身体にアオの体操着を押し付ける。







「あ、ありがー・・・たくない」

『どーいたしましてにならないんですけどどういうこと』







アオから体操着を受け取る寸前にそれを見て、逆に押し返す。するとアオは少し苛立ったように億劫そうな顔をしながら私に問いかける。








「半袖短パンやだ寒い長袖長ズボン貸して」

『は、ふざけんなよ俺が長袖長ズボン着るの』

「レディーファーストだろ」

『違くね。つーか俺のが寒い自信あるね、ハルより贅肉ないもん』

「ああ、私が巨乳だからか」

『まな板の間違ッいでっ!』







思いっきりアオのお腹にぐーをめり込ませて黙らせる。誰がまな板じゃボケェ。アオは至極痛そうにお腹を抑えてわなわな震えている。








『あれま、春井ちゃんちわっす!』

「あ、故原くん」







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