アオハル紙飛行機
ほんの少し照れくさそうに白い歯を見せて大きく笑う彼女の笑顔があまりにも真っ直ぐで、綺麗で、優しくて。眩しくて。温かくて。
「っ、・・・・・・っう、」
カーテンはほんの一瞬だけ気まぐれに俺と彼女を引き合わせて、すぐにその世界を遮断してしまったけれど。
久しぶりに誰かに淀みのない、ただの、普通の、ありのままの笑顔を向けられて。一気に俺の感情は溢れ出して、今まで一度も熱くなることのなかった瞳が火傷のように熱くなって、涙腺が決壊した。
「ッ・・・、」
ひたすら、今までの分、全てを流し切るように俺はただただひたすら、ぐしゃぐしゃになりながら小さい子どもみたいに泣いた。泣くことが、できた。
無関係の俺まで、屈託のない笑顔で彼女は包み込んで、救い上げてくれた。