アオハル紙飛行機







そう言いながらアオは目を泳がせて、震える手でパックジュースをグシャア、と鷲掴みするとストローを鼻に突っ込もうとしている。




「アオ、そこ口じゃない。鼻だよ、鼻」

『・・・あ。あー、言ってなかったっけ?俺、鼻から飲めるんだよ』





マジか。こいつ、こんなにメンタル弱かったのか。まじでただの顔だけ野郎だな。うーん、と腕を組んで悩むも今更どうしようもない。






「まあいいよ、部長の私が頑張るからアンタは横で厨二病ポーズでもとって突っ立ってて」

『馬鹿か俺は高二だ』

「馬鹿はアンタだ」





ここで部長合戦が始まらないあたりでもうアオは絶望的状況なのだろう。


目が逝っちゃったアオをブロッコリーと戦う故原くんにお願いして、後少ししかない部活動紹介に向けてなんとか紹介文を考えるのに費やした。




◇ ◇ ◇





『では次に、創立2年目のアオハル部さん、お願いします』




舞台袖に戻ってくるバレー部が安堵の息を零しながら私たちの横を通り過ぎる。

野球部とは順番の組み合わせが悪過ぎて勝部先輩を見ることが出来なかったことを心底悔やむ。



溜息をつきながら、後ろのアオの方へ振り返れば。







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