アオハル紙飛行機






ハルを知る度に、好きが募りに募って、あの一瞬で恋に落ちた日から、俺はずっと、ハルだけを想ってきた。










“アオ!”










そう呼んでくれる彼女の声が、笑顔が、仕草が、怒った顔が、泣きそうな顔が、不細工な変顔が、何もかもが、愛おしくて、隣に居られることが幸せだった。






でもそれと同時に、絶対に触れることのできないハルが、抑え込まなければいけない気持ちが、アイツしか見えていないハルが、俺にとってはたまらなく悲しくて切なくて、悔しくて、泣きたくなった。







こんなに、苦しい想いをするのならば、やめてしまいたいと思った。だけど俺はどこまでいってもハルが好きで、結局ハルに辿り着くだけだった。








「・・・・・・っ、これから、俺・・・ッ、どうすっかな、・・・、」








俺はどうやって、笑って、怒って、拗ねて、毎日を過ごしていたんだっけ。ハルの隣で当たり前のように過ごしてきた日々を俺は、どんなふうに刻んでいたんだっけ。






嗚呼、堪えろ、耐えろ、頼むから。







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