アオハル紙飛行機
『我々は全部活動の細かな活動報告書、部費使用報告書、総部員書、その他諸々を他の業務に追われながらも執り行っております。そういった中で、名前は出しませんが活動も明確ではない規定外人数で成立している部活動があると非常に迷惑極まりない』
舞台袖のカーテン越しで顔だけ出して生徒会長を見ていた私とアオは思わず顔を見合わせる。
「徐に私たちだね」
『もはや俺ら以外に該当者いないだろ。つーかアイツの首のでかいホクロやる気スイッチじゃね?』
「絶対押しちゃだめ」
『え?フリ?それはフリ?』
ひぇっと2人で小さな悲鳴を上げつつまだ続く生徒会長の半名指しのアオハル部への苦情を聞き届ける。
『ろくすぽ活動内容も報告しない』
『何せ活動内容書けるほど活動してないからな』
そこに楽しんでいるアオの絶妙な小声の合いの手が入り、私は思わず笑いそうになるのを必死で耐える。
『部費も何に消えているのかわかったものじゃない』
『あの部費じゃお菓子しか買えません』
『第1、部員2人で何するって言うんだ』
『部員2人って言っちゃったよやっぱり俺らしかいねえよ』