アオハル紙飛行機
はー、なんて溜息をつきながら囁かに笑うアオを見上げて私も小さく笑う。
『くれぐれも皆さんはそのような部には入らないこと。また、そのような部を作ろうなどという厄介事は考えないこと』
2人でやれやれと降参して舞台袖を抜けて廊下に出る。静かなそこは少しでも大きな声を出せば響いてしまう。
教室までの廊下を2人で歩きながら、アオはいつの間に食べ始めたのか風船ガムをふうと膨らませてはパチ、と割る、を繰り返す。
「私たちにとって部活動紹介ってなんだったんだろ」
『さあな』
案の定、新入部員はなく、部員2人きりだったけどやっぱりアオのおかげで紙飛行機は増えていく一方だった。
「(いつかちゃんと、“ありがとう”って言わなくちゃ)」
なんて思いながら少女漫画を読み耽る顔だけ、いや、後少しの性格だけ野郎を見つめた。
グルリチキンより
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チキンな男は
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男じゃない
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