アオハル紙飛行機








『気に入ってもらえて良かった』

『有難いんですけど、妹さんにはちゃんと言ったんすか先輩』

『え?あ、いや言ってないけど、いつも捨ててるから』

『捨て!?・・・いや、取り敢えずこれも妹さんの承諾得てから俺に下さい』







1度受け取ったクリアファイルを遠山先輩の手元に戻すアオを隣でぼーと見ながら、変なところで律儀だよなあと関心する。すると私の視線に気づいたのかアオが私を見る。








『正々堂々真奈美ちゃんを俺のにしたいんだよ』

「たかがクリアファイル1つだろ」

『馬鹿かお前。塵も積もれば山となるんだよ。こうやって真奈美ちゃんの欠片を集め続けていつか真奈美ちゃんが俺に気づいてもらえるように、』

「早く作家さんにファンレター送れよ」

『やめろぉおお!真奈美ちゃんは作り物じゃねーんだばっかハルお前ほんとばかーあーもう、馬鹿』






ぐでん、とソファーの背もたれで死亡したアオ。そんな奴を放って困惑する遠山先輩の方へ視線を向ける。







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