アオハル紙飛行機







遠山先輩たちの元へ行けば、こちらもこちらで戸島先輩の素を突っ走る天然が炸裂していている。

遠山先輩は笑いながら上手く対処している。この人たち、全然大丈夫そうだけどなあ。







『あ、春井さん、あれ?青井くんは?』

「あそこで雑草に話しかけてます」

『え!だ、大丈夫?』

「そのうち寂しさに耐えきれなくなったら帰ってくるんで大丈夫です」







遠山先輩と会話をしつつ、ちらりと戸島先輩を見る。と、あまり表情筋が働いていない彼女とばっちり目が合う。









『ちょっと休憩する?俺飲み物買ってくるから、あそこのベンチで待ってて。何がいい?』







気が利く日本人男性代表、遠山先輩。私達のオーダーを笑顔で聞き受けると飲み物を買いに売店に行ってしまった。取り残された私と戸島先輩。










『・・・行こっか』

「あ、はい」








ほんの少しの沈黙を破って戸島先輩がベンチを指差し、2人でそこに座る。また訪れる沈黙。これを破らなきゃいけないのは多分私だ。









「戸島先輩と遠山先輩、とてもお似合いですね」

『・・・本当は?』

「え?」

『本当は、どう思ってるの?』









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