昨日までの私と今日からの私。
からかう要の方を見ないで、さっさともつ鍋の支度を始める。

絶対まだ顔赤いはず。

恥ずかしい。

そうして、四人でもつ鍋を食べ始めたんだけど。

「威音。」

名前を呼ばれて、神威のお皿にもつ鍋をいれてあげてると。

「あんた、自分でとりなさいよ!もう、威音はあんたの彼女じゃないんだから!」

あっ、そうか。

自然だった、私。

今まで通りによそってあげてた。

要に言われて気づくなんて。

『そうだよね。自分でしてください。』

「威音…。」

「じゃあ、威音ちゃん。オレによろしく。」

『はい。』

千李さんのお皿を受け取り、もつ鍋を入れてると。

「なんでっ?!」

神威、うるさい。

おっきな声がとなりからする。

「あんたは元彼。東さんは恩人!違いくらいわかるでしょ!」

またもや要の怒った声。

今日、要は私の為に神威に突っ込んでばっかりだな。





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