青空の下で
草木の匂い
いつものように自転車置き場でさっちゃんが待っていた。
「おはよう!!岬に告白されたんだって?」
「えっ?知ってるの?」
「昨日の帰りに岬と会って、紗枝ちゃんを送ってきたって聞いたの。良かったね」
「うん。でも、緊張する」
「岬は優しいから大丈夫」
教室の中へ入ると岬君はまだ来ていなくて、ホッとしたのもつかの間……「はよっ」と雑誌を丸めたもので、頭をポンっと叩かれた。
「おはよう」
すぐに岬君の声だとわかり、返事をした。
本当は顔を見たいけど、心臓の音がうるさすぎて顔を上げられない。
岬君はいつものように大きな鞄を下ろし席に着き、さっき丸めていた雑誌を開いて読んでいる。
開いていたのはサッカーボールや靴などが載っているページだった。
ページをめくりながら、岬君の瞳は輝いている。
その瞳に憧れや懐かしさ、嫉妬といった複雑の感情がわきあがってきた。
「自分の彼氏に見とれないの」
「そ、そんなんじゃないよ!!」
「紗枝ちゃんは可愛いね」
さっちゃんに可愛いと言われただけで照れてしまうし、授業中も岬君が同じ教室にいると思うと、今まで普通だったことが出来なくなる。
居眠りしてて寝顔見られたら恥ずかしいとか、お弁当を食べるとき大きな口を開けれないとか、なんだか窮屈だった。
近くにいると、意識しすぎて岬君を見ることが出来ない。
だから、やっぱり私は美術室の窓から見る、岬君の姿が好きだった。
黒い髪をなびかせながら、ボールを追いかける姿やたまに友達とじゃれあったり、真剣な顔つきになったり。
それから毎朝「おはよう」って挨拶を交わすだけで、2週間が過ぎていた。
私は相変わらず教室にいる岬君を見ることは出来なくて、美術室の窓から眺めている。
「今日部活がないから一緒に帰ろうって岬からの伝言」
さっちゃんが耳元でそう言った。
「わかった」
「おはよう!!岬に告白されたんだって?」
「えっ?知ってるの?」
「昨日の帰りに岬と会って、紗枝ちゃんを送ってきたって聞いたの。良かったね」
「うん。でも、緊張する」
「岬は優しいから大丈夫」
教室の中へ入ると岬君はまだ来ていなくて、ホッとしたのもつかの間……「はよっ」と雑誌を丸めたもので、頭をポンっと叩かれた。
「おはよう」
すぐに岬君の声だとわかり、返事をした。
本当は顔を見たいけど、心臓の音がうるさすぎて顔を上げられない。
岬君はいつものように大きな鞄を下ろし席に着き、さっき丸めていた雑誌を開いて読んでいる。
開いていたのはサッカーボールや靴などが載っているページだった。
ページをめくりながら、岬君の瞳は輝いている。
その瞳に憧れや懐かしさ、嫉妬といった複雑の感情がわきあがってきた。
「自分の彼氏に見とれないの」
「そ、そんなんじゃないよ!!」
「紗枝ちゃんは可愛いね」
さっちゃんに可愛いと言われただけで照れてしまうし、授業中も岬君が同じ教室にいると思うと、今まで普通だったことが出来なくなる。
居眠りしてて寝顔見られたら恥ずかしいとか、お弁当を食べるとき大きな口を開けれないとか、なんだか窮屈だった。
近くにいると、意識しすぎて岬君を見ることが出来ない。
だから、やっぱり私は美術室の窓から見る、岬君の姿が好きだった。
黒い髪をなびかせながら、ボールを追いかける姿やたまに友達とじゃれあったり、真剣な顔つきになったり。
それから毎朝「おはよう」って挨拶を交わすだけで、2週間が過ぎていた。
私は相変わらず教室にいる岬君を見ることは出来なくて、美術室の窓から眺めている。
「今日部活がないから一緒に帰ろうって岬からの伝言」
さっちゃんが耳元でそう言った。
「わかった」