青空の下で
すると、「あら、ホント?」と男の子はさっちゃんの指差す方向へ歩いていった。
男の子は窓側の席に座る友達の所で、楽しそうに笑いながら、じゃれあい始める。
私はその様子をただジーっと見つめていた。
「さっちゃん、すごいね」
「なにが?」
「男友達いて。私は一人もいないよ」
「アイツは家が隣、幼馴染なだけ」
「そうなんだ」
私はもう一度男の方に視線を向けた。
幼馴染かぁ。
私の小学校や中学校はどちらかと言うと、男女の仲が悪かったと思う。
男なんて野蛮とか女なんてウザイとかお互いに言い合ったりして。
だから、私にとってさっちゃんみたいに男の子と接していることがすごいことに思えて仕方がない。