青空の下で
「今日は遅い帰りだね」



玄関の前には美和ちゃんが立っていた。



顔を合わすのは久しぶり。



私が美和ちゃんを避けるようにしていたから。



「最近は部活がないから」



美和ちゃんはこの家の実の娘で、私とは従姉妹関係に当たる。



「また始めたの?男の前で露出するのが本当に好きなんだね」



「違う!!」



私は思わず大声を出すと美和ちゃんは顔を歪める。



「……今は美術部だから」



「そう。別にあんたが何してようと私には興味ないし」



そう捨て台詞を吐いた美和ちゃんは家の中へと入っていく。



私はこのまま家に戻る気にはなれずに、公園のブランコへとやってきた。



美和ちゃんと私は同じ歳。



だから、小学校も中学校も同じだった。



この村には小学校も中学校も一つずつしかないから……

< 65 / 88 >

この作品をシェア

pagetop