裸足のシンデレラ
「母がお世話になりました」




葬儀会社の車に母を乗せ司は車に乗り込む前にやすらぎの丘の職員に頭を下げた





お世話になった職員がずらりと並ぶ中に受付の女性もいた




ハンカチで目を覆っている





「ありがとうございました」





司の言葉に




受付の女性は「いってらっしゃい」と涙ながらに言った




「いってきます」そうこたえる司もぐっと唇を噛み締めて涙が溢れないようにするのに必死だった
< 17 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop