炎のごとくっ!
次の日、授業・・・というか学校の案内とか何か色々して午前で終わった。

その後、俺は野球部の部室へと向かった。

ところが部室に向かう途中、グラウンドを見てみると先輩達が集まっている。

あ、早くしねぇと怒られるなと思った俺は部室へ急ごうとすると声を掛けられた。

「あー、おーい。昨日の後輩くん、ちょっと来てくれないか?」

「あ、はい」

俺は昨日の先輩に声を掛けられたのでグラウンドの方へ行く。

グラウンドへ行くと40人くらいが集まっていた。恐らくこの学校の野球部の先輩みんなであろう。

「あー、みんな。この子が昨日言った有望な一年生だ。・・・あくまでも本人の自称だけどね。」

自称だと・・・?俺は少し頭にきた。

「自称ってなんですかね?中学時代のエースで4番は本当ですが?」

「ああ、いや・・・疑っている訳じゃ無いんだよ。ただ、その実力を見てみたい・・・ってことさ。」

それってやっぱり疑っているんじゃねぇか・・・。

「分かりましたよ・・・。じゃあどうやって実力をみせましょうか・・・?」

「そりゃ君に今日の練習に混ざってやってもらいたい。本当は1年と2・3年で試合もしたいところなんだけど、軟式出身にいきなり硬式での試合は酷だからね。他の子には硬式ボールに慣れてもらう必要があるからね」

「そーかい。じゃあ俺は慣れてもらう必要は無いってわけですかね?」

先輩は不気味な笑みを浮かべて言う。

「いや、君の様な実力者なら前もって硬球で練習しているでしょ。高校で苦労しないようにさ」

「ああ、当然してますよ・・・。でも良いんスかね?監督の意見聞かずに勝手な事したらダメなんじゃないですかね・・・?」

「残念ながら前の監督は異動した為、今は居ない。今日の職員会議で誰が監督するのか決めるらしい・・・つまり今日1日はキャプテンの僕が指示を出せるんだよ」




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