オプションは偽装交際!~大キライ同期とラブ・トラベル!?~
「逢坂先輩は私のあこがれの女性です!」と向けられたキラキラ目線をかわしながら、私は「それはどうも」と愛想笑う。


「だからまずは逢坂の仕事を真似してみるところだな。それをものにして、あとは自分なりに模索していけばいい」

「はい! 実は私も逢坂さんのリサーチの仕方、盗みたいと思っていました。盗ませてください!」


あざといのか素直なのか…後輩ちゃんはぺこりと私に頭を下げた。


「これからもご指導よろしくお願いします、逢坂先輩! あ、コーヒー飲まれるんですね! 私、買ってきますね! ブラックがお好きですよね!」


と、私の返事も待たず出ていく後輩ちゃん。
呆気にとられている私の横で、「かわいいよなぁ」と向居がくつくつと笑いを噛み殺している。


「こうして逢坂軍師はまた配下を作りましたとさ」

「そのあだ名、やめて」
< 13 / 273 >

この作品をシェア

pagetop