オプションは偽装交際!~大キライ同期とラブ・トラベル!?~
「あ、そっか、彼女とは予定が合わずに一緒に来てないとか」


それでロケハンが終わり次第合流して本格的なデートとか…。


「いやいや」


向居は苦笑を浮かべて首を振った。


「そもそも付き合っている彼女がいない」


うそ、でしょ…。


「…意外…。絶対彼女いると思ってた」

「へぇ。逢坂の俺の評価ってそうなんだ」


と、口端を上げるだけの気障な微笑を浮かべる向居。
思わずドキッとさせられて、イラっとくる。
だって、腹立つけどどう見たって女の方からほっとかないでしょ、こんなイケメン。
たいへん! 適齢期お嬢様たち。
とんだ優良物件に空きが出てますよ!


「で、でも向居だって自分で予約とっているでしょ? そっちだってドタキャンは痛いじゃない」

「いや取ってないから大丈夫。俺、初期のロケハンは細かい設定はしないんだ。宿泊場所はその時その場で空いているところに泊まる。飯も適当」


私と大違いのロケハンスタイルに驚いた。
じゃあほとんどぶっつけ本番で目的地をめぐるってこと?
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