オプションは偽装交際!~大キライ同期とラブ・トラベル!?~



肌を重ね合わせた後まどろんでいた俺だったが、都が腕の中にいないことに気づいて頭をもたげた。

バスルームから水音が聞こえる。都がシャワーに入っているようだった。

戻ってきた都は、ちゃんと服に着替えていて化粧も直していた。
帰るのだろうか…?
怪訝な顔をしている俺に、都は心なしかぎこちない微笑を浮かべた。


「ちょっと、これから人と会う約束しててね」

「人と? こんな時間に?」


もう九時を過ぎている。


「うん。友達なんだけどね、どうしても今夜中に渡したいものがあるから、って」


と、都はいそいそとバックの中を整える。
都には都の予定があるのだろう、と考えるが、実は今夜は週末のことで相談したいことがあった俺は、突然のことに少しためらう。
都と行きたいデートスポットがあるのだけれど、予約しなければならないので、今夜中に決めたいと思っていたのに。


「な、都。今週末のことだけどさ」

「今週末…?」


都が帰ってきてから訊いても良かったけれども、その場所は都がずっと行きたがっていた場所でもあったので、都の喜ぶ顔を見たいあまり、俺はつい切り出してしまった。
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