オプションは偽装交際！～大キライ同期とラブ・トラベル！？～

「そうだよ、俺だって人間なんだから焦るよ。一応、もっと昇り詰めたいって欲もあるからな。上に行くならやっぱりリサーチ力がシンプルに一番大事なのかと思うと、俺ももっと精進しなければと思うわけだ」

「そんな…向居は十分すごいわ」

「いやいや逢坂こそ」

「私なんて…向居のほうがずっとすごいわよ…！」

「いや、逢坂のほうがもっとすごい」


胸がほくほく高揚して、頭のてっぺんまで熱くなっているのが分かる。

嬉しい。

褒められたのが、素直に、心から嬉しい。向居からだとなおさら。
ほんとのほんとに、向居に褒められるのだけは、すっごくすっごく嬉しい…。

頬が火照っているのがわかる。
きっと私、今、顔が真っ赤よ。向居の前なのに、子供みたいに頬が真っ赤よ―――…。

思わず頬に手を当てて、ぷ…ってつい私は笑ってしまった。
すると向居もつられて、笑みを浮かべる。


「俺たち、お互いに褒めちぎりあって気持ち悪いな」

「ほんとね」