初心者がVRMMOをやります(仮)
クエスト開始!
「……むぅ。これはただの『草』。薬草はそうないんだぁ」
がさごそと調べれば、ほとんどが「草」「石」と表記される。カナリアが必死になっているのに、セバスチャンはどこ吹く風だ。
「ミ・レディ。敵が来ます。採取は諦めてください」
「ほぇ?」
カナリアが周囲を敵索するも引っかからない。
「あなたのスキル『索敵』は私よりも下ですよ!? ミ・レディの装備は紙なんですから、タブレットとスマホを出してください!」
「タブレットとスマホですか!?」
慌ててスマホだけを腰の袋から取り出した。
「タブレットも出す!」
「ええっと……」
「言葉は!?」
気がついたら敵が近くまで来ていた。
「タブレット!!」
タブレットを出した時には既に、攻撃を受けそうになっていた。
――クエストを開始します。チュートリアルクエスト「スマホを使いこなそう! 初級編」です――
いきなりタブレットから響いてきた声にカナリアは驚く。
「驚いている暇はありません。回避です!!」
熊のようなモンスターが腕(?)を振り上げてきた。
「右に避けて!!」
セバスチャンに言われるがまま、何とか避ける。
――スキル「回避」を使用しました。スキルが少し上昇しました。クエストを続けます――
「今度は左に避けてください!」
さっきよりは早めにセバスチャンが指示してきた。
これも「TabTapS!」をやる人間では珍しいのだが。
――スキル「回避」を使用しました。スキルが少し上昇しました。クエストを続けます。スマホの「ホーム」ボタンを二度タップしてください――
「『ホーム』ボタンってどれ!?」
「ミ・レディのスマホですと、家のマークがありませんか?」
セバスチャンに言われて再度スマホを見る。下の中ごろに家のマークはあった。
「それを二度タップしてください! 要領はタブレットと一緒です!」
タップ二回っと。カナリアが必死にスマホと向き合っている間にまた影が差した。
「ミ・レディ! 後ろに避けて!!」
カナリアも必死になって回避する。
――スキル「回避」を使用しました。スキルが少し上昇しました。クエストを続けます。スマホの選択肢で「剣」を選択してタップしてください――
「えっと!?」
「ミ・レディ。再度後ろに回避! そしてスマホの画面を見てください! そして剣を見つけてください!!」
次々に指示されてカナリアは少しだけパニックを起こしていた。
何とか「剣」を見つけて、タップする。
「重っ!!」
スマホが大剣になり、両手で持とうとしたものの、重すぎてずしりと下がった。
「ミ・レディ! スマホを捨てて回避ッ!!」
セバスチャンが叫んだものの、カナリアは動けなかった。
早くも「死に戻り」を体験するのかと思い、目をつぶった瞬間銃声が響いた。
「ミ・レディ!!」
セバスチャンがカナリアを横に飛ばした。
「大丈夫か?」
恐る恐る目を開けると、そこにはピストルらしきものを構え、バイクに乗っている男性と大剣を構えた小さな女性がいた。
がさごそと調べれば、ほとんどが「草」「石」と表記される。カナリアが必死になっているのに、セバスチャンはどこ吹く風だ。
「ミ・レディ。敵が来ます。採取は諦めてください」
「ほぇ?」
カナリアが周囲を敵索するも引っかからない。
「あなたのスキル『索敵』は私よりも下ですよ!? ミ・レディの装備は紙なんですから、タブレットとスマホを出してください!」
「タブレットとスマホですか!?」
慌ててスマホだけを腰の袋から取り出した。
「タブレットも出す!」
「ええっと……」
「言葉は!?」
気がついたら敵が近くまで来ていた。
「タブレット!!」
タブレットを出した時には既に、攻撃を受けそうになっていた。
――クエストを開始します。チュートリアルクエスト「スマホを使いこなそう! 初級編」です――
いきなりタブレットから響いてきた声にカナリアは驚く。
「驚いている暇はありません。回避です!!」
熊のようなモンスターが腕(?)を振り上げてきた。
「右に避けて!!」
セバスチャンに言われるがまま、何とか避ける。
――スキル「回避」を使用しました。スキルが少し上昇しました。クエストを続けます――
「今度は左に避けてください!」
さっきよりは早めにセバスチャンが指示してきた。
これも「TabTapS!」をやる人間では珍しいのだが。
――スキル「回避」を使用しました。スキルが少し上昇しました。クエストを続けます。スマホの「ホーム」ボタンを二度タップしてください――
「『ホーム』ボタンってどれ!?」
「ミ・レディのスマホですと、家のマークがありませんか?」
セバスチャンに言われて再度スマホを見る。下の中ごろに家のマークはあった。
「それを二度タップしてください! 要領はタブレットと一緒です!」
タップ二回っと。カナリアが必死にスマホと向き合っている間にまた影が差した。
「ミ・レディ! 後ろに避けて!!」
カナリアも必死になって回避する。
――スキル「回避」を使用しました。スキルが少し上昇しました。クエストを続けます。スマホの選択肢で「剣」を選択してタップしてください――
「えっと!?」
「ミ・レディ。再度後ろに回避! そしてスマホの画面を見てください! そして剣を見つけてください!!」
次々に指示されてカナリアは少しだけパニックを起こしていた。
何とか「剣」を見つけて、タップする。
「重っ!!」
スマホが大剣になり、両手で持とうとしたものの、重すぎてずしりと下がった。
「ミ・レディ! スマホを捨てて回避ッ!!」
セバスチャンが叫んだものの、カナリアは動けなかった。
早くも「死に戻り」を体験するのかと思い、目をつぶった瞬間銃声が響いた。
「ミ・レディ!!」
セバスチャンがカナリアを横に飛ばした。
「大丈夫か?」
恐る恐る目を開けると、そこにはピストルらしきものを構え、バイクに乗っている男性と大剣を構えた小さな女性がいた。