彼女は笑顔で言った

母親は心配そうに私の方を見ている。

「明日から病院だけど…大丈夫?」と
聞いてくる。

大丈夫も何も…死を待ちに行くだけでしょ
なんて言えず
「大丈夫だよ」と私は言った。

家に着き、家族で食べる最後の夕飯を食べ
お風呂に入り私は部屋の整頓をしていた。
もう必要のない机の上を拭き
掃除機をかけ…物の位置を変えた。

そして引き出しの中に手紙を入れ
寝心地の良い自分のベッドに横になった。


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