___BlueSky -罪と愛と友情と-___
太陽side
「太陽~」
双子ん家から帰って、
『よっしょ寝よう』
そう思ってすぐに、親父が俺の部屋に入ってきた。
そしてこう言う。
「タバコ買ってきてくんね?」
って。
毎度毎度のこの展開。
息子にタバコ買いに行かせるってどうなんだよ?
俺未成年なんだけど?
なんて、そう言っても
毎日家の家事をしてくれてる親父に頭が上がらねぇのが俺なわけ。
...母ちゃんは、俺がずっとちっちぇ時に死んだ。
まぁ、今に始まったことじゃねぇし。
太陽「はいはい」
これから風呂はいるんだって、薄汚れた格好で俺の部屋から出ていく親父。
巷じゃ『若くて仕事人でワイルド』だなんて言われてるらしい。
そう陸の母ちゃんが言ってた。
太陽「あ?」
家を出たら、もう真っ暗になる手前。
まぁ、夏だからまだちょっと明るいけど。
そう思いながら歩きだしてすぐに
数メートル先から坂を下ってくる、、
太陽「空?」
空「っ...太陽」
俯いて歩く空が見えた。
空は俺の声にビビって顔をあげて
その顔は...
なに、どうしたんだよ?
そう言えば、
空「別に、」
近付いて分かる。
空の顔は泣いたあと見たいで...
太陽「おいどうしたんだよ?」
空「...」
太陽「おい!」
理由が気になって
でも空は俺の前を通り過ぎていくから
振り返って咄嗟に手を掴んだ。
何も言わねぇけど...
落ち込んでんのは確か。
太陽「おい?...空」
黙って手を掴まれたままの空の手を引いて、俺の方に向ける。
でも顔は俯いてて見えねぇから
名前を呼んだ。
...そしたら
空「ろー...」
太陽「あ?」
空「狼...帰ってきた、」
太陽「...あ"?」
その名前を聞いて、
時間が止まった気がした。
そのせいで
俺の物凄く低い声が、道にクリアに聞こえた
太陽「...何だよそれ」
空「...さぁ?」
でも次の瞬間、空は軽く笑った。
『明日ちゃんと話すって』
そう言う空の顔は、また俯いたけど多分
嬉しかったんじゃねぇのかよ?
太陽「...あー、俺タバコ買うんだ」
空「また?」
でも今は掘り返しちゃいけねぇ気がして、
わざと話を逸らした。
狼...
...何だよ今さら、