ホ・ン・トに?
「名前は?私は凛」
「未来。私といて恥ずかしくない?」
鞄を抱きしめながら、気になっている事を思わず口にしてしまう。
「えっ?!どうして?」
「いや、その……私、地味だから……」
あまりにも真っ直ぐに見つめられるから、声が小さくなってしまう。
「なんだぁ~未来は可愛いよ。自分で気付いていないだけ」
可愛いだなんて。
綺麗にお化粧して、今流行の服を着て、指の先まで整っている凛ちゃんに可愛いって言われても、素直に受け取ることができない。
誰がどう見ても凛ちゃんのほうが可愛いのに、その本人から可愛いと言われても惨めになるだけ。
私は再び視線を地面へと移した。