過ぎ行く時間の中で
「きょ、拒否権を行使します!」
特にその答えに期待をしてなかった教授は、また黒板に板書を始めようと向きを変えかけたが、驚いてまた振り向きなおした。
そして、教授は言った。
「拒否権!?答えるのを拒否すると言うのですか?」
すると結女は「しまった」という顔をしたが、続けてこう言った。
「拒否権って権利ですよね?これからはしっかり授業を聞く『義務』を果たしますので、今回は権利を主張させてください!」
すると、教授は爆笑して、
「ははは。面白いことを言うね。なるほど、それなら権利を認めましょう。これからはしっかり義務を果たしてくださいよ!」
教室内は笑い声に包まれた。
結女は顔を赤らめながら座った。私はそんな結女に手の平をそっとだした。結女は少し微笑んで、私の手の平にタッチした。
『ホントに焦ったんだから!もう勘弁してって思ったよ。』
「そうだろうね。でも、すごい子だなって感心したんだよ。」
頭の中の結女につぶやいた。
そして、そのまま授業は終わった。
授業を終えた二人は、この日はこのゼミ一つだったので、そのまま遊びに出かけた。
夜は居酒屋でいつものようにほろ酔いになり、バカ話に花を咲かせた。そして二人は居酒屋を出た後、夜道を歩きながら、公園に向かった。
そのままほろ酔いかげんで、結女は公園のベンチに腰掛けた。私もその横に座った。
「あはは。でも今日は楽しかったっちゃね~。」
「あ~。楽しかった。『拒否権』はよかったね~。」
「とっさに出たと!もう~ホント恥ずかしかったっちゃよ。あなたの友達の気持ちがわかったっちゃ。」
「ははは。そういえば、こんなの知ってる?ニューヨークには変わった条例があって、『面白半分に人の頭にボールを投げつけるのは違法』という法律があるんだよ。」
「あ~、じゃぁ宇宙さんはニューヨークだと法律違反したことになるとね!」
「あれはボールじゃないからいいんだよ~!」
こんなくだらない会話をしてて気づかなかったが、しだいに結女の顔から笑みが少なくなっていってるのだった。
特にその答えに期待をしてなかった教授は、また黒板に板書を始めようと向きを変えかけたが、驚いてまた振り向きなおした。
そして、教授は言った。
「拒否権!?答えるのを拒否すると言うのですか?」
すると結女は「しまった」という顔をしたが、続けてこう言った。
「拒否権って権利ですよね?これからはしっかり授業を聞く『義務』を果たしますので、今回は権利を主張させてください!」
すると、教授は爆笑して、
「ははは。面白いことを言うね。なるほど、それなら権利を認めましょう。これからはしっかり義務を果たしてくださいよ!」
教室内は笑い声に包まれた。
結女は顔を赤らめながら座った。私はそんな結女に手の平をそっとだした。結女は少し微笑んで、私の手の平にタッチした。
『ホントに焦ったんだから!もう勘弁してって思ったよ。』
「そうだろうね。でも、すごい子だなって感心したんだよ。」
頭の中の結女につぶやいた。
そして、そのまま授業は終わった。
授業を終えた二人は、この日はこのゼミ一つだったので、そのまま遊びに出かけた。
夜は居酒屋でいつものようにほろ酔いになり、バカ話に花を咲かせた。そして二人は居酒屋を出た後、夜道を歩きながら、公園に向かった。
そのままほろ酔いかげんで、結女は公園のベンチに腰掛けた。私もその横に座った。
「あはは。でも今日は楽しかったっちゃね~。」
「あ~。楽しかった。『拒否権』はよかったね~。」
「とっさに出たと!もう~ホント恥ずかしかったっちゃよ。あなたの友達の気持ちがわかったっちゃ。」
「ははは。そういえば、こんなの知ってる?ニューヨークには変わった条例があって、『面白半分に人の頭にボールを投げつけるのは違法』という法律があるんだよ。」
「あ~、じゃぁ宇宙さんはニューヨークだと法律違反したことになるとね!」
「あれはボールじゃないからいいんだよ~!」
こんなくだらない会話をしてて気づかなかったが、しだいに結女の顔から笑みが少なくなっていってるのだった。