俺様副社長の溺愛秘書
ニヤニヤと笑みを浮かべる尚輝に眉間の皺が寄っていく。



「そんなに俺が好き?」


「………当たり前でしょ。」


「朱里も自信とか無くすんだな。」


「…………可笑しい?」


「いや、嬉しい。」



尚輝がニコニコと笑みを浮かべる。



「朱里の気持ちが嬉しい。でも大丈夫だから行くぞ。」


「その自信は何?」


「ん?内緒だ。」



自信満々な言い方に観察するように尚輝を見た。嬉しそうに笑う尚輝を見ながら、ブランチを食べ進めた。



「嬉しそう。」


「ああ、朱里の気持ちが聞けて嬉しい。」


「私は緊張してる。」


「俺も朱里の親に会う時はいつも緊張してる。」


「嘘。全然見えない。」


「見えないようにしてる。」



上機嫌な尚輝とブランチを済ませ、尚輝への実家へと行く用意を始めた。


悩む私に尚輝は言う。



「大丈夫だ。親は喜んでる。」



意味不明な励ましに尚輝と実家へと向かった。
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