俺様副社長の溺愛秘書
「遊びじゃない。結婚は前提だ。」


「なら、問題ない。」


「そうね。いずれ結婚するなら問題ないわね。」



社長と奥様がにこやかに微笑んだ。



「松井さん、早めに覚悟を頼むよ?孫が楽しみだからね。」


「あっ、はい。」



社長の問い掛けに思わず返事をした。尚輝がクスリと笑うのがわかった。



「朱里、孫を産むでいいのか?」


「………いいわよ。」


「そうか。楽しみだ、俺も。」



クスクスと笑う尚輝を見た。目と目が合えば、嬉しそうに目を細めている。


そんな尚輝を見たら、私も笑うしかない。尚輝が幸せそうに見えるから。



「朱里、一緒に暮らすでいいよな?」


「………親に聞いてみる。」


「俺が話す。」



尚輝の思惑通りに話が進んでいく。



『結婚は絶対にする。』



尚輝の言葉が頭を過る。そして尚輝の想いが凄く嬉しかった。



「尚輝、ありがとう。」



意味不明な私の言葉に首を傾げる尚輝に苦笑いを溢した。
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